落款印 種類について
『落款印』という名称は《落成款識印》の略式で、書道や日本画などの作品が完成したことを示すために、作者が押す 印のことです。書画作品に押す場合には、『引首印（関防印）』・『姓名印』・『雅号印』の三種類（三顆）のはんこを押すのが正式とされています。現代では作品の美的効果を第一に考える方が多くなってきたことから、『引首印（関防印）』を省略するなど、あまりこだわらなくなってきています。
落款印の押方見本
関防印（引首印）
タテ長の印鑑で、作品の右肩に書き始めのしるし、飾りとして、作品のしまりをよくするために押す印。印文（印に彫刻する文字）は、詩句・熟語などでお好みの字句を入れます。白文、朱文どちらでもよいとされています。
関防印（引首印）見本
姓名印（氏名印）白文 見本
雅号印、朱文 見本
押脚引（遊印）見本
収蔵印（蔵書印）見本
一文字印
色紙・短冊・絵手紙に押す事が多い印です。通常、姓のみの印は使用せず、姓一字と名一字を別々に使用します。雅号を一時ずつ分割して使用する場合は、白文のみ、朱文のみのどちらかに揃えて作成します。名と雅号にする場合は、白文と朱文で分けて作成します。
一文字印 見本
三顆印
関防印（引首印）・姓名印（氏名印）、白文・雅号印、朱文の三本セットの落款印です。書画作品に押す場合、『引首印（関防印）』・『姓名印』・『雅号印』の三種類（三顆）のはんこを押すのが正式とされています。
三顆印 見本
